藤の花といえば、ゴールデンウイークの時期になると、各地の藤の名所でたくさんの花が咲き誇り、人々の目を楽しませてくれます。藤の花姿や花色、花言葉といった様々な魅力について紹介します。
特徴
科名 | マメ科 |
英語名 | Japanese wisteria |
開花期 | 4月~6月 |
色 | 紫、白、ピンク |
原産地 | 日本 |
おすすめの環境 | 日当たりと水はけや風通しのよい場所を好む |
その他の特徴 | マメ科のツル植物で、自生している藤は、山野にある他の木や岩などに絡みついて育つ 栽培する場合は、藤棚を作り、ツルをはわせて棚から垂れ下がる花を観賞することが多い 藤は、「古事記」や「万葉集」にも登場していて、古くから親しまれていた 藤の花には、甘く爽やかで、ジャスミンに似た芳香がある 花後は、豆果(とうか)をつけるが、長さは約10~30cmで固く、中には黒い種子が数個ある 豆果は熟すと自然に弾けて、種子(直径1cmほどで円盤状)が遠くまで飛散する 別名は、「野田藤(ノダフジ)」、「二季草(ニキグサ、フタキグサ)」、「松見草(マツミグサ)」 などと呼ばれている |
栽培のコツ | 庭植えでは、根付いた後は、水やりの必要はないが、根付くまでは土が乾いたら水やりをする 鉢植えでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをする いずれも根が傷つくと花が咲かなくなるため、植替えの際は根を切らないように注意する |
花言葉
全体の花言葉と花の色ごとの花言葉があります。
全体 | 歓迎、優しさ、決して離れない、恋に酔う |
紫 | 君の愛に酔う |
白 | 歓迎、華麗、恋に酔う |
種類
藤は日本固有種で、「野田藤(ノダフジ)」と「山藤(ヤマフジ)」の2種類があります。一般的に藤というと、「ノダフジ」のことを指します。
「ノダフジ」は、蔓が上から見て右巻きで、「ヤマフジ」は、左巻きであるのが特徴です。
園芸品種や日本固有種以外の種類も併せて紹介します。
ノダフジ
ノダフジは、日本で一般的な藤として最も観賞されている種類で、本州を中心に四国、九州に自生している。花色は淡紫色や、濃紫色、白色など。花房(房のように長く伸びた花の集まり)の長さは約30~90cm。ノダフジの名前は、摂津国(せっつのくに)野田村(現在の大阪市福島区野田、玉川近辺)の地名に由来する。開花時期は4月~5月。

シロバナフジ
ノダフジの園芸品種の一つ。花色はその名のとおり白色。花房の長さは約20~30cm。山陰地方に多く自生している。開花時期は4月~6月と遅咲きなのが特徴。

アケボノフジ
ノダフジの園芸品種の一つ。別名は「口紅藤」とも呼ばれている。花色は白色だが、花弁の先だけ口紅を塗ったように薄紅色になる特徴がある。開花時期は4月~5月。

ナガフジ
ノダフジの園芸品種の一つ。花色は淡紫色。花房が約50~200cmと長く、各地に同系統の品種が分布していて、「野田長藤(ノダナガフジ)」、「六尺藤(ロクシャクフジ)」、「九尺藤(キュウシャクフジ)」など、様々な品種名で呼ばれている。開花時期は5月頃。

ヤマフジ
ヤマフジは、本州の近畿地方より西の地域や四国、九州に自生している。花色は淡紫色。花房の長さはノダフジに比べて短く、約15~20cm。開花時期は4月。

シラフジ(シロバナヤマフジ)
ヤマフジの白花品種。開花時期は4月~5月。

アメリカフジ
北アメリカ原産の藤。花色は淡紫色や白色。花房の長さは約10cm程度と短め。花の密度が高いため、ボリュームのある花姿をしている。開花時期は4月~6月。

シナフジ
中国原産の藤で、中国名は「紫藤」。ヤマフジと同様に、蔓が上から見て左巻き。花色は淡紫色や白色。花房の長さは約10~30cm。開花時期は4月~5月。

藤の花にはさまざまな特徴があり、種類が豊富です。

藤の花は、古くから日本に自生していて、たおやかな花姿や香りで人々を魅了してきました。
ゴールデンウイークは藤が見頃の時期です。降り注ぐように咲く藤の魅力を味わいに、各地にある藤の名所へ出かけてみませんか?