グラジオラスは、長く真っ直ぐに伸びた茎の先に、鮮やかな色彩の花を咲かせる球根植物です。
グラジオラスの特徴や花言葉、種類などについて紹介します。
特徴
科名 | アヤメ科 |
英語名 | Gladiolus Sword lily |
生育サイクル | 多年草 |
開花期 | 6月~10月(夏咲き)、3月~5月(春咲き) |
色 | 赤、白、黄、青、紫、緑、ピンク、オレンジ、複色 |
原産地 | アフリカ、南ヨーロッパ、西アジア |
おすすめの環境 | 日当たりと水はけが良く、強風が当たらない場所 |
その他の特徴 | 名前の由来は、葉の形が剣(ラテン語で「gladius(グラディウス)」)に似ていることから きている 球根の部分は、正確には「球茎」と呼ばれる、地下茎が栄養を蓄えて肥大化したもの 生育の過程で作られる新しい球茎の周りには、「木子(きご)」という豆粒状の球根が たくさんつくが、木子を次の年に植えると球根として育ち、増やすことができる 茎は垂直に伸びて、花は穂状(すいじょう(植物の穂のような形))に咲く 花は下の花から上に順番に咲いていく 別名は、「唐菖蒲(トウショウブ)」、「阿蘭陀菖蒲(オランダショウブ)」などと呼ばれて いる |
栽培のコツ | 庭植えは、植え付けた際はたっぷりと水やりをするが、その後は降雨にまかせる 鉢植えは、開花するまでは土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをする 基本的に乾燥気味の環境を好むため、開花後は水のやりすぎに注意する 草丈が高く、強風で倒れやすいため、風に当たる場所であれば支柱を立てて支えるとよい 寒さに弱い傾向があるため、冬場の温度管理には注意が必要 < 球根の掘り上げ > 花後に葉が半分ほど黄色くなったら球根を掘り上げて、1か月ほど陰干しをして、完全に 乾いたら茎を元のほうから切り取り、紙袋などに入れて室内で保管する その年に植え付けた球根(古球)は処分して、新たに出来た球根(新球)と木子を保管する 温暖な地域でも、連作障害(1)を避けるため、数年に一度は球根を掘り上げたほうがよい |



花言葉
全体の花言葉と花の色ごとの花言葉があります。
全体 | 密会、用心深い、思い出、忘却、挑発、勝利 |
赤 | 堅固、用心深い |
白 | 密会 |
紫 | 情熱的な恋 |
ピンク | ひたむきな愛、たゆまぬ努力、満足 |
種類
グラジオラスは150種類以上の原種があり、さらに園芸品種は数が多く、春に植える「夏咲き」と秋に植える「春咲き」の2種類に分けられています。一般的にグラジオラスというと、「夏咲き」の品種を指します。
種類 | 植えつけ時期 | 開花時期 | 特徴 |
夏咲き | 3月下旬~7月頃 | 6月~10月 | 花色が豊富で、同時に多くの花が重なるように咲いて、華やかな花姿が 楽しめる 種類により、草丈は約50cm~150cm、花径は6cm~15cmほどになる |
春咲き | 10月~12月頃 | 3月~5月 | 夏咲きに比べると、小さな花で草丈が低く、全体的に大人しい雰囲気 をもつ 「早咲きグラジオラス」と呼ばれることもある |
代表的な品種をいくつか紹介します。
夏咲き
トラベラ
花色はラベンダーピンク色。丈夫で花がたくさんついて、生育が早いのが特徴。
アシダンセラ(アシダンテラ)
現在はグラジオラス属であるが、以前は同じアヤメ科のアシダンセラ属だったことから、現在も「アシダンセラ」の名前で流通している。
草丈は60~100cm、花色は白色で中心部が紫色。花はうつむき気味に咲いて、甘い芳香がある。別名は、「ニオイグラジオラス」と呼ばれている。開花期は7~10月頃。

春咲き
トリスティス
南アフリカ原産で、草丈は50~100cm。花色はクリーム色で、小輪の花には芳香がある。開花期は4~5月頃。

コミュニス(コムニス)
地中海沿岸原産で、草丈は60~100cm。花色はピンク色。開花期は3~5月頃。

ビザンティヌス
コミュニスの改良品種で、草丈は60~90cm。花色は赤紫色。下の花被片に白い線が入る。開花期は5月頃。
イタリクス
草丈は50~100cm。花色はピンク色。下の花被片に白い線が入る。開花期は4~5月頃。

グラジオラスは咲き方や色などに様々な種類があり、見応えのある華やかさがあります。

自分好みのグラジオラスを庭や鉢に植えて、その華やかさを楽しんでみるのも素敵ですね。
- 連作障害とは・・・同種または近縁の植物を同じ場所で繰り返し栽培すると、土壌内に病害虫が発生したり、必要な
栄養素が同じだったために枯れ易くなったりする生育障害のこと ↩︎