サザンカは、花が少なくなる冬に咲いて、街中や庭などの風景を明るくしてくれる植物です。
サザンカの特徴や花言葉、種類について紹介します。
特徴
| 科名/属名 | ツバキ科 ツバキ属(カメリア属) |
| 英語名 | Sasanqua |
| 開花期 | 10月~12月 |
| 色 | 赤、白、ピンク、複色 |
| 原産地 | 日本(本州(山口県)、四国、九州、沖縄) |
| おすすめの環境 | 日当たりがよく(明るめの日陰も可)、水はけのよい場所 |
| その他の特徴 | 日本の固有種 原種は、花色が白色で一重咲き 常緑性で樹形を整え易く、庭木や生垣などに向いている 椿とよく似ている 花弁は付け根の部分で合着しないため、花後に花弁が個々に散る (椿は花弁が付け根で合着しているので、花後は花の形のままポトリと落ちる) |
| 栽培のコツ | 庭植え、鉢植え共に土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える 過湿にも気を付ける 花や葉に水がかからないようにして、株元に水やりをするとよい |


花言葉
全体の花言葉と花の色ごとの花言葉があります。
| 全体 | ひたむきさ、ひたむきな愛、困難に打ち勝つ |
| 赤 | 謙虚、あなたがもっとも美しい |
| 白 | 愛嬌、あなたは私の愛を退ける |
| ピンク | 素直、永遠の愛 |
種類
サザンカは、約300種類以上の園芸品種があり、開花時期や咲き方などで3つの園芸品種群に分類されています。
①サザンカ群
古くから日本に自生していた、サザンカの野生種(花弁が白色で一重咲き)をもとにして作出された園芸品種群。
咲き方は一重咲きが多く、半八重咲きなどもある。
爽やかで甘い芳香があり、香りが強い傾向がある。
花期は10~12月。
主な園芸品種は、「七福神」、「桜月夜」、「丁字車」、「東雲」などがある。
七福神
樹高は2~6m。花色は濃いピンク色の大輪種で、半八重咲き。
花期は10~11月。
丁字車
樹高は30~50cm。花色は淡紅色で、一重の唐子(カラコ)咲き1。
花期は10~12月。
②カンツバキ群
サザンカとツバキの交雑種といわれている「獅子頭(関東では、“カンツバキ”と呼ばれる)」と、獅子頭を交配元にして作出された園芸品種群。
咲き方は八重咲き、千重咲き、獅子咲きが多い。
花期は11~翌年3月。
主な園芸品種は、「獅子頭」、「富士の峰」、「乙女サザンカ」、「武蔵野」などがある。
獅子頭(シシガシラ)
カンツバキ群の交配元の一つ。
別名は「寒椿(カンツバキ)」と呼ばれている。
樹高は1~2m。花色は赤色で、八重咲き。
花期は12~翌年3月。

富士の峰
樹高は2~5m。花色は白色で、八重咲き、または千重咲き。
花期は11~翌年1月。
別名は「峰の雪」と呼ばれている。

乙女サザンカ
樹高は1~5m。花色はピンク色で、八重咲き、または千重咲き。
花期は11~翌年2月。

③ハルサザンカ群
サザンカとツバキの自然交配によって生まれた品種を元にして作られた園芸品種群。
咲き方は一重咲き、八重咲き、千重咲き、唐子咲きなど。
品種によっては、芳香をもつ種類もあるが、サザンカ群ほど強くはない。
花期は12~翌年4月。
主な園芸品種は、「鎌倉絞」、「古今欄」、「銀竜」、「笑顔」などがある。
鎌倉絞
樹高は2~5m。。花色は紅色に白い斑が入るのが特徴。
咲き方は一重咲き。
花期は12~翌年4月。
笑顔
樹高は2~8m。花色はピンク色。
咲き方は八重咲きの大輪種。
花期は12~翌年3月。


サザンカは、一年を通して葉を保持するので景観を維持しやすく、殺風景になりがちな冬に鮮やかな花を咲かせて、気分も明るくしてくれます。
そんなサザンカの苗を庭や鉢などに植えて、華やかな花姿を楽しむのも素敵ですね。
- 唐子咲きとは … 花の中心部にあるおしべの葯が、花弁のように変化した咲き方で、その様子が唐子人形や唐子髷にに似ていることから名付けられた ↩︎