ジャイアントパンダといえば、動物園の人気者で穏やかで、可愛らしい動きに癒される人が多いのではないでしょうか。そんなジャイアントパンダについて紹介します。
特徴
正式名称 | ジャイアントパンダ |
英語名 | Giant Panda |
分類 | 食肉目 クマ科 |
原産国 | ヨーロッパ |
体長 | 150cm~180cm |
体高 | 70cm~80cm |
体重 | 64kg~125kg |
性格 | 温厚、大人しい |
その他の特徴 | 全身の色は、目の周り、耳、肩から前足全体と後ろ足が黒く、それ以外の部分は白、また はクリーム色をしていて、しっぽは白い 中国の四川(しせん)省、甘粛(かんしゅく)省、陝西(せんせい)省の標高1,200~4,100mの 山岳地帯にある竹林に生息していて、単独行動を好む 雑食で笹や竹以外に、野生のジャイアントパンダはタケノコや昆虫、ネズミなどの小動物を 食べるが、動物園で飼育されたジャイアントパンダは野菜や果物などを食べることがある 妊娠期間は3~5か月で赤ちゃんを1~2頭出産する ジャイアントパンダの赤ちゃんは、体長約15~17cm、体重100~150g程の大きさで生ま れる かつて行われた森林伐採や狩猟などが原因で、レッドリスト(国際自然保護連合(IUCN)が 作成している絶滅危惧種のリスト)に掲載されているが、以前より個体数が増えてきている |
チャームポイント | コロコロした愛嬌のある動き、独特の白黒模様 |


なぜ白黒模様?
ジャイアントパンダが独特の白黒模様をもつ理由は、生息地にヒントがあります。中国の標高が高い山岳地帯は夏は緑が広がる森林ですが、冬は雪が降り積もる地域のため、森と雪の中で周囲の風景に溶け込んでジャッカルなどの天敵から身を守るためにこのような体色になったと言われています。天敵から襲われ易いのは、子供や衰弱したジャイアントパンダで、大人になったジャイアントパンダが襲われることはほとんどないと言われています。

なぜ笹や竹を食べる?
ジャイアントパンダが食べるものといえば、笹や竹が浮かびますが、ジャイアントパンダは食肉目に分類されていて、本来は肉食動物の体の特徴を持っています。なぜ笹や竹を中心に食べるようになったのか、理由は2つ考えられていて、いずれもジャイアントパンダの歴史に深く関わりがあります。
1.ジャイアントパンダの歴史は古く、氷河期に食べ物がなくなると、生き残るためにそれまでの肉食をあきらめて、枯れることなく安定して生えていた笹や竹を食べるようになった。
2.天敵や他の肉食動物との生存競争を避けた結果、山岳地帯の竹林に追いやられたため、そこに生えていた冬でも枯れずに年中生えている笹や竹を食べるようになった。
ジャイアントパンダは生き残るために草食を選んだことで、現在その姿を見ることができるとも言えます。

ジャイアントパンダの指は何本?
ジャイアントパンダの指は前足も後ろ足も5本ずつあります。前足には手首の親指側にある橈側種子骨(とうそくしゅしこつ)が発達したこぶのようなものがあり、笹や竹をつかむ時に親指のような役割を果たすため、「第6の指」と呼ばれています。また、前足の小指側にも副手根骨(ふくしゅこんこつ)が発達したこぶのようなものがあり、物をつかむ際にこの2つのこぶが使われていると言われています。

ジャイアントパンダは厳しい自然の中で生き抜くため、環境に合わせた変貌を遂げて現在の特徴を備えるようになりました。


ジャイアントパンダはその丸い体形や人間のような仕草など、可愛らしく愛嬌たっぷりな様子が魅力です。独特の白黒模様や温厚な性格から世界中の人々に愛され続けています。