ハイビスカスの種類や魅力について

Hibiscus1 花図鑑
記事内に広告が含まれています。

ハイビスカスといえば、南国を彩る代表的な花のイメージがあります。

ハイビスカスの特徴や種類、花言葉などについて紹介します。

特徴

科名/属名アオイ科 フヨウ属
英語名Hibiscus
開花期5月~10月
赤、白、黄、青、紫、茶、ピンク、オレンジ、複色
原産地熱帯地方亜熱帯地方
おすすめの環境日当たりと風通しのよい場所
その他の特徴花は一日花(一日だけ花を咲かせてすぐに萎んでしまう)
適温(10~28℃)が続けば、次から次へと花を咲かせ続け1年中開花を楽しむことができる
猛暑に弱い品種が多く、30℃以上が続くような環境では、花数が少なくなったり、花の
大きさが小さくなったりする
別名は、「ブッソウゲ(仏桑花、扶桑花、仏桑華)」と呼ばれている
栽培のコツ庭植えは、降雨にまかせて、乾燥が続くような場合はたっぷりと水やりをする
鉢植えは、春から秋にかけては土が乾いたらたっぷりと水やりをして、冬はやや乾燥気味に
管理する

花言葉

全体の花言葉と花の色ごとの花言葉があります。

全体繊細な美、新しい恋
勇敢
艶美
輝き
ピンク華やか

種類

ハイビスカスは、広義ではアオイ科フヨウ属の植物全般を指しますが、一般的には原種の一つとされる「ブッソウゲ」をもとにして作出された園芸品種のことをいいます。

ハイビスカスは、原種が約250種類あり、園芸品種は約10,000種類以上にも及びます。

ハイビスカスの園芸品種には主に3つの系統があり、オールド系(在来系)、ハワイアン系、コーラル系に分類されています。

ハイビスカスの原種と園芸品種について、いくつか紹介します。

1. 原種

① ブッソウゲ

樹高は約100~300cm。花色は赤色、白色、黄色、ピンク色、オレンジ色など。花径は約5~15cm。寒さに弱い。

学名は「Hibiscus rosa-sinensis」で、「rosa-sinensis」とは、中国のバラを意味する。

原産地は中国やインドなど、アジア熱帯地域ではないかといわれているが、自生種が発見されていないため不明。原種か人工的に作られた園芸品種なのかは定かではないが、ハイビスカスの基本種とされている。

沖縄では、「赤花(アカバナー)」と呼ばれていて、丈夫で成長が早く、耐風性や防潮力に優れているため、庭木や生け垣などに利用されている。

Bussonge
ブッソウゲ

② フウリンブッソウゲ

原産地は東アフリカ。樹高は約100~300cm。花色は赤色、オレンジ色。花径は約5~20cm。

多くのハイビスカスは一日花であるが、フウリンブッソウゲは数日間花を咲かせる。

反り返った5枚の花弁と長く伸びた雄しべが、風鈴のように垂れ下がって咲く。

花の色や形が珊瑚に似ていることから、別名は「コーラル・ハイビスカス」、他には「ジャパニーズ・ランタン」などと呼ばれている。

Fuurinbussonge
フウリンブッソウゲ

③ ヒビスクス・アーノッティアヌス

原産地はハワイのオアフ島で、ハワイの固有種。樹高は約800~1,000cm。花径は約10cm。花色は白色で、花弁が細長い。

花の中心にある長い花柱は赤色。花付きが良く、葉は卵形で、花に淡い芳香があるのが特徴。

別名は、「ハワイアン・ホワイト・ハイビスカス」と呼ばれている。

④ ヒビスクス・コキオ

原産地はハワイ諸島で、ハワイの固有種。樹高は約600cm。花径は約5cm。花色は赤色、黄色、ピンク色、オレンジ色など。

コキオはハワイ語で「ハイビスカスの原種」を意味する。

花糸(かし)と呼ばれる、雄しべの葯(やく1)を支える細長い柄の部分が反り返っているのが特徴。

2. 園芸品種

① オールド系(在来系)

古くからある品種の系統で、中大輪の花を咲かせる。

葉はハワイアン系より小さく、切れ込みの深いものが多い。

花付きが良く、暑さや寒さに強いため育てやすい。

サマーレッド

樹高は約50~200cm。花径は約12cm。花色は赤色、オレンジ色。

ハイビスカスのイメージとして多く使われる、代表的な品種。

Hibiscus  SummerRed
サマーレッド

② ハワイアン系

ハワイで交配された品種の系統で、ハイビスカスの中でも人気が高く、品種が最も多い。

大輪の花を咲かせるが、花数は少ない。

葉は大きくて丸みを帯びているものが多い。

暑さや寒さに弱い傾向がある。

ミセスユミ

樹高は約100~200cm。花径は約9~11cm程度。花色は花弁の外側が黄色で、内側に向かって赤色やピンク色のグラデーションになっている。

Hibiscus Mrs.Yumi
ミセスユミ

③ コーラル系

「フウリンブッソウゲ」を元にして交配された品種の系統で、小輪の花を咲かせる。

葉は小さく、切れ込みの深いものが多い。

小輪の花が下垂して咲く品種が多い。

花付きは良く、寒さに弱いが暑さに強い傾向がある。

フラミンゴ

二段咲き(2)という咲き方をして、小ぶりの花が下垂気味に咲くのが特徴。

花色が赤色だと「レッドフラミンゴ」、黄色だと「レモン(イエロー)フラミンゴ」、オレンジ色だと「オレンジフラミンゴ」と呼ばれている。

レモン(イエロー)フラミンゴ

ブリリアント

花色は赤色。花が下垂気味に咲くのが特徴。

ブリリアント

その他の楽しみ方

ハイビスカスは、観賞して南国のトロピカルな雰囲気を味わうだけでも充分に楽しめますが、他の楽しみ方もあります。

ハイビスカスの違った楽しみ方について紹介します。

ハイビスカスティー

ハイビスカスティーは、ハイビスカスと同じフヨウ属の近縁種であるローゼルの、花後にできる肥大化した赤色の萼(がく)を利用して作られる。

爽やかな酸味があり、ビタミンCやカリウムなど、他にも多くの栄養分が含まれている。

かつてクレオパトラが美容と健康のために愛飲していたといわれている。

他にもジャムやソース、塩漬けやシロップなどにして利用されている。

また、ローゼルの花はサラダに、葉はサラダや炒め物、スープに入れたりする。

Roselle1
ハイビスカスティーとローゼルの萼
¥3,380 (2025/02/20 14:37時点 | Amazon調べ)

ハイビスカスは低木に分類されるが、ローゼルは多年草またはは一年草に分類される。

ローゼルの原産地はアフリカ。草丈は約200~300cm。花色はクリーム色、薄いピンク色で、花径は約6~10cm。花期は9月~11月。寒さに弱い。

Roselle2
ローゼルの花と萼

ハイビスカスは、花を愛でること以外にも様々な楽しみ方があります。

Hibiscus2

ハイビスカスは、古くから色とりどりの個性豊かな花姿で人々を魅了してきました。

南国を思わせる鮮やかな色彩の花々を育てて、庭や鉢に彩りを添えてみるのはいかがでしょうか。

ハイビスカスがたくさん咲く地域へ出かけて、実際に南国気分を堪能するのも素敵ですね。

  1. 葯とは ・・・ おしべの一部で、花粉を形成する袋状の器官 ↩︎
  2. 二段咲きとは ・・・ 本来の花と、雄しべが花弁化した花が、雌しべを囲むようにして並んだ咲き方 ↩︎