ミニブタは、ブタより小さなサイズで、愛嬌があり、その可愛らしさからペットとして人気がある動物です。
ミニブタの特徴や種類、魅力などについて紹介します。
特徴
正式名称 | ミニブタ |
英語名 | Miniature pig |
分類 | 偶蹄目(ウシ目) イノシシ科 |
原産国 | ベトナム など |
体高 | 約50cm |
体重 | 40~100kg |
性格 | 甘えん坊、温厚、賢い、マイペース |
その他の特徴 | 寿命は10~15年 実は綺麗好きで、本来は体脂肪率が約14~18%ほどの筋肉質な動物 もともとブタは人間に近い体質をもつため、実験動物として利用されていたが、大きくなり すぎないように品種改良されたのがミニブタ ペットとして飼育する場合、家畜保健衛生所に年1回の報告義務があるため、事前に自治体 などに確認したほうがよい |
チャームポイント | 愛嬌たっぷりな姿、甘えん坊な性格 |

種類
ミニブタは、ブタを小型に品種改良したものですが、さらに小型化したマイクロブタと呼ばれる種類もあります。
正確には、ミニブタ、マイクロブタは品種名ではなく、成長して大人になった時の大きさ(体重)でそれぞれ区別されています。
大きさの目安は以下の通りです。
種類 | 体重 |
ブタ | 100~300kg |
ミニブタ | 40~100kg |
マイクロブタ | 18~40kg |
ミニブタは、成長するまで約3年ほどかかるといわれています。
どれほど成長するかは個体差が大きく、ミニブタでも成長するとブタのようなサイズになったり、マイクロブタでも同様にミニブタほどのサイズになったりする場合があります。
体の大きさは、両親の大きさに影響を受けやすいため、もしペットとして迎える場合は、可能であれば事前に両親のサイズを確認しておくとイメージしやすいかもしれません。
また、飼育する際に大きくなり過ぎないようにするためには、与えるエサの量にも注意が必要です。

現在ブタの種類は、約250種類ほどあります。
なかでもペット用として流通しているミニブタは、主に以下の3種類があげられます。
ベトナムポットベリー
ベトナムの小型豚を品種改良したミニブタ。毛色は黒色、白色、白色と黒色のブチ模様など。
ポットベリーとは「太鼓腹」という意味。
ミニブタとして流通している品種の大半がこの品種。
ゲッティンゲン
ドイツのゲッティンゲン大学で品種改良されて、系統が確立したミニブタ。
毛色は白色。鼻が少し長い。
人懐っこい性格で、人によく甘える。
実験用改良NIBS
一般財団法人日本生物科学研究所が実験用に改良した品種。
他のミニブタに比べて、性格が温和といわれている。
ペットとしての魅力
ペットとしてのミニブタの性質や魅力について紹介します。
頭が良い
ブタは、犬と同等かそれ以上に賢くて、人間の言葉や感情を理解することができるといわれている。
ミニブタも同様に飼い主とそれ以外の人を見分けたり、「お座り」や「待て」、「お回り」など、様々な芸を覚えられる。
また、トイレのしつけをすると、きちんと覚えることができる。
群れで行動するため、仲間と認識した人に対してはよく懐くようになる。
順位付けを行う習性があるため、飼い主が下に見られた場合は、問題行動をおこす事があり、上に見られた場合でも、対等な仲間とみなすのみで、犬のように従うという認識はない。
鏡に映る自分の姿をみて、自分自身と認識することもできる。
甘えん坊で寂しがり屋
群れで行動する習性があり、寂しさに対するストレスにとても弱く、長い間単独で過ごすことは苦手。
仲間とみなした飼い主の後を追ったり、甘えて鼻を押し付けたりして愛情表現をする。
飼育する際は、普段からコミュニケーションをとり、散歩などの運動をさせて、ストレスを発散させてあげたほうがよい。
寂しくならないように複数頭で飼うなどの方法もある。
きれい好き
とても清潔を好むため、自分の寝床とトイレを同じ場所にすることは基本的にはない。
寝床や食事をする場所から離れた、決まった場所でトイレをする習性がある。
トイレトレーニングをしてトイレの場所を覚えてくれれば、こまめに掃除する必要はあるが、部屋を清潔に保ちやすい。
臭いが少ない
きれい好きで、体毛が少なく、汗腺が発達していないことから汗をかかないため、獣特有の臭いが少ない。
体毛が抜けにくく、皮膚が人間と似ていることもあり、犬や猫と違ってアレルギーが出にくい。
飼育する際の注意点
ミニブタは、甘えん坊で愛嬌があり、きれい好きで賢いといった、ペットとして飼いやすい一面がありますが、気を付けておきたい点もあります。
適度な運動が必要
室内で飼う場合は、運動不足やストレス解消のためにお散歩が必要。
お散歩の際には、首輪だと抜けやすいため、犬用のハーネスをつけたほうがよい。
出来れば1日に1回、約20分ほどのお散歩に行くのがおすすめ。
汗をかかない体質のため、体温調節が難しく、暑さや寒さに弱い傾向がある。
暑い日に散歩をする際は、熱中症にかからないよう、朝夕の涼しい時間帯を選んだほうがよい。
体毛が少なく、皮膚がデリケートなため、暑い時期はなるべく直射日光をさけたり、日焼け止めを塗るなどの対策が必要。
寒い時期は、ミニブタの体形に合わせた服を着せてあげるなどして防寒対策をしたほうがよい。
また、雑食で食欲旺盛な性質から、拾い食いをしやすいため、除草剤が撒かれているいる公園の草や、道端に落ちているゴミなどに注意が必要。
力が強い
力が強く、攻撃する時や甘える時、お腹がすいた時などに鼻を押し当ててくることがある。
鼻でグイグイと押された際に、勢い余ってそばにある家具などを傷つけたり、飼い主さんが転倒してケガをしてしまう可能性もあるため、注意が必要。
鼻掘り
ミニブタは、鼻を使って土を掘る習性がある。
この動作は「鼻掘り(ルーティング)」と呼ばれていて、ストレス解消のために土や砂のある場所や、室内で玉砂利などを敷いた丈夫な器などを準備して、思う存分鼻掘りをさせてあげるとよい。
よく食べる
食欲旺盛で、目の前に食べ物があればどんどん食べてしまう。
大きくさせすぎないためには、食事量の調整をして、食べる事が大好きなミニブタが、ストレスをためない程度にエサを与えるようにする。
ミニブタ専用のフードや野菜、穀物などを与えて、栄養バランスを整えてあげるとよい。
可愛いからといって、ついおやつをあげ過ぎてしまうのにも注意が必要。

ミニブタは、普通のブタと比べると小さいですが、個体によってはブタに近い大きさまで成長する場合もあります。
もしペットにしたい場合は、ミニブタの性質を充分理解して、快適に過ごせる環境が整えられるかを確認してから、迎える準備に入ることをおすすめします。
人気のミニブタがハーネスをつけてトコトコとお散歩をしていたら、注目の的になりそうですね。