キキョウは、青紫色の花が印象的な、奥ゆかしいイメージをもつ花です。キキョウの特徴や種類、花言葉などを紹介します。
特徴
科名 | キキョウ科 |
英語名 | Balloon flower |
生育サイクル | 多年草 |
開花期 | 5月~10月 |
色 | 白、ピンク、紫 |
原産地 | 日本、中国、朝鮮半島など東アジア |
おすすめの環境 | 日当たりが良く、水はけの良い場所 |
その他の特徴 | 秋の七草の一つ 耐暑性や耐寒性が強い 別名は、「オカトトキ」、「キチコウ」、「アリノヒフキ」などと呼ばれている |
栽培のコツ | 庭植えは、基本的に水やりは不要だが、夏に乾燥する日が続くようであれば水やりをする 鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをする 西日が当たる場所は、葉やけを起こしたり、生育不良になることがあるため、避けたほうが よい 鉢植えでは、根詰まりを避けるため、2~3年ごとに新しい土に植え替えるとよい 苗を植え替える際は、キキョウの成長に影響があるため、根を傷つけないように注意する 病気やカビの予防や、他の花に栄養がいくよう、咲き終えた花はこまめに摘み取る |
花言葉
全体の花言葉と花の色ごとの花言葉があります。
全体 | 永遠の愛、誠実、清楚、従順 |
白 | 清楚、従順 |
ピンク | 薄幸 |
紫 | 気品、誠実、永遠の愛、変わらぬ愛 |


花の特徴
つぼみ
キキョウのつぼみは、「Balloon flower」という英名の通り、風船のように膨らんだ形をしている。その後、5枚の花弁に裂けて開花する。品種によっては裂けずに開かないままの種類もある。


葉
キキョウの葉は、縁がのこぎりの歯のようにギザギザしている。

種類
キキョウは、日本では古くから日当たりの良い山野に自生していました。「万葉集」で登場する「朝貌(あさがお)の花」はキキョウであると考えられていて、この時代にはキキョウが日本人に親しまれていたことが伺えます。また、家紋にも使われています。
現在は、キキョウの自生地(植物が自然に生えている土地)が激減していることから、環境省により、「絶滅危惧II類(絶滅の危険が増大している種)」に指定されています。普段よく目にするキキョウは、その多くが園芸品種です。
キキョウは、風船のような蕾が開くと、美しい星形の花を咲かせます。一重咲きや八重咲き、大輪種や矮性種(標準よりも小さな形の性質を持つ種類)といった園芸品種が多く出回っています。
代表的な品種をいくつか紹介します。
アポイギキョウ
草丈は10〜20cmと小さく、北海道アポイ岳に自生する矮性種。花色は青紫色、白色、ピンク色。咲き方は一重咲き、八重咲き、絞り咲き(※)などがある。花径は約3~5cm。花期は6~9月頃。高山植物として扱う。
※絞り咲き・・・同じ株から違う色の花が咲くこと、または、一輪の花が複数の花色で構成されている咲き方。
五月雨
名前にある通り、5月頃から開花する早咲きの品種。草丈は80~100cmほどになる。花色は紫色、白色、ピンク色、絞り入りがある。

小町
風船のように蕾が膨らんだ状態のまま、花が最後まで開かない「袋咲き」の品種。花色は紫色。草丈は40~80cm。花期は6~7月頃。名前の由来は、生涯独身を貫いた小野小町からきているといわれている。

キキョウは、日本で古来から親しまれてきた、馴染み深い花です。花壇や鉢植えで育てて、キキョウのもつ和の雰囲気や、特徴的な花の咲き方を間近で楽しむのも素敵ですね。