梅の花の魅力について

Japanese-apricot9 花図鑑
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梅は、春先に赤や白の可愛らしい花を咲かせて、人々の目を楽しませてくれます。寒い季節の終わりを告げる梅の花について、種類や特徴、花言葉などからその魅力に迫っていきます。

特徴

科名バラ
英語名Japanese apricot
開花期1月~3月
赤、白、ピンク
原産地中国
おすすめの環境日当たりと水はけのよい場所を好む
日光が全く当たらないと花付きが悪くなる
風通しが良すぎると、弱りやすいので注意が必要
その他の特徴梅の正確な渡来時期は不明だが、奈良時代以降に栽培が日本各地で盛んになり、江戸時代
以降に品種改良が進められたといわれている
栽培のコツ庭植えでは、完全に根付いた後は雨水のみで充分なため、水やりは必要ない
鉢植えでは、土の表面が乾たら水やりをする

花言葉

全体の花言葉と花の色ごとの花言葉があります。

全体高潔、忠実、忍耐
優美
気品

種類

梅には、観賞用の「花梅(はなうめ)」と、実を食用とするために品種改良された「実梅(みうめ)」があり、全体でおよそ400種類の品種があるといわれています。

花梅はさらに、「野梅系(やばいけい)」、「緋梅系(ひばいけい)」、「豊後系(ぶんごけい)」に分類されています。この3グループはさらに、木の性質や花の特徴などから「性(しょう)」というグループに細かく分けられていて、「3系9性」の分類法が知られています。

今回は花梅の主な品種を紹介します。

野梅系(やばいけい)

野梅から変化した原種に近い梅。枝が細く、トゲ状になることがある。花や葉は比較的小さいが、とても良い香りがする。枝の内部が白いのが特徴。

野梅性(やばいしょう)

花は中輪で、花色は白色や淡紅色が多く、香り高い。若枝は緑色で、日焼けをすると赤くなる。枝は細く、葉は比較的小さくて表面に毛がない。

michishirube
道知辺(みちしるべ)

紅筆性(べにふでしょう)

蕾の先端が紅色で、紅筆のように見える。花色は白色やピンク色で、枝は細く、葉は比較的小さい。

dairi
内裏(だいり)

難波性(なにわしょう)

花は八重で、花色は白色や淡紅色、枝は細く、密に茂り、矮小(丈が低く小さい)気味。葉は丸く、香りがよい。挿し木可能のものが多い。

toranoo
虎の尾(とらのお)

青軸性(あおじくしょう)

花色は青白く、若枝は緑色で、日焼けをしても赤くならない。萼(がく)も緑色。枝は野梅性より太く、葉は比較的小さい。

tsukikage
月影(つきかげ)

緋梅系(ひばいけい)

野梅系から変化したもの。ほとんどの品種は花色が紅色で、枝や幹の内部が赤いのが特徴。枝の外部も赤いものが多い。葉は比較的小さく、庭木や盆栽などに人気がある。

紅梅性(こうばいしょう)

花は中輪で、花色は明るい紅色、稀に白いものもある。若枝は日焼けしても緋梅性ほど濃くならず、緑色を帯びる。

oosakazuki
大盃(おおさかずき)

緋梅性(ひばいしょう)

花色は濃い紅色や緋色(濃赤色)。若枝が日焼けすると黒褐色になる。樹勢(樹木が生長する勢い)が弱いものが多い。

kagoshimakou
鹿児島紅(かごしまこう)

唐梅性(とうばいしょう)

花色は開花初期はピンク色や紅色で、最終的に白色になる。花が下向きにうなだれたように咲く。

yaetoubai
八重唐梅(やえとうばい)

豊後系(ぶんごけい)

野梅と杏(あんず)との自然雑種。枝は太く、葉が大きい。花は杏に似て大きく、ピンク色のものが多い。

豊後性(ぶんごしょう)

杏との雑種性が強い品種。花は大輪で花色は淡紅色。枝はやや太く、樹勢が強い。葉は大きくて丸く、表面に毛がある。

fujibotanshidare
藤牡丹枝垂(ふじぼたんしだれ)

杏性(あんずしょう)

花色はピンク色。豊後性より枝が細く、葉が小さくて、表面に毛がない。若枝は細く、日焼けすると灰褐色になる。

花梅は、系統ごとに特徴のある咲き方をします。

梅の花は、色や大きさや枝の勢いなど、様々な特徴から多くの種類があります。自分好みの梅を見つけに梅の名所へ出かけて、春の兆しを感じるのも素敵ですね。

食用の実梅の詳細については、梅酒や梅干しに合う梅の種類と特徴で紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。