愛らしいプーリー犬の魅力や特徴、飼い方について

Puli1 動物図鑑
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皆さんはプーリーという犬種をご存知でしょうか。

プーリーは、被毛が特徴的で「モップ犬」という愛称で呼ばれることが多い中型犬です。

プーリーの特徴や魅力などについて紹介します。

特徴

正式名称プーリー
英語名Puli
分類食肉目 イヌ科
原産国ハンガリー
サイズ中型犬
体高雄:39~45cm
雌:36~42cm
体重雄:13~15kg
雌:10~13kg
性格活発、賢い、飼い主に忠実、好奇心旺盛、やや頑固、甘えん坊
その他の特徴日本ではまだ珍しい犬種
近年はペットとして親しまれているが、元々は家畜を追う牧畜犬として活躍していた
平均寿命は、12~16歳といわれている
絡まりやすい毛質であるため、あまり抜け毛がでない
プーリーと同様の被毛の特徴をもつ仲間で、コモンドール(ハンガリー原産)と、ベルガ
マスコ・シェパード・ドッグ(イタリア原産)という犬種がある
チャームポイントクルクルと巻かれた被毛
Puli2
プーリー

被毛のお手入れ方法

プーリーの被毛は、羊毛のように密生した柔らかいアンダーコートと、防汚や防水機能をもつ、長い波状のオーバーコートの二層構造になっていて、寒さや紫外線、雨風やほこりなどから身を守っています。

子犬の頃はカールした波状の被毛で、成長するにつれてアンダーコートとオーバーコートがよじれて縄状になり、地面に届くほど垂れ下がっていきます。

被毛のカラーは単色が多く、ブラックやパールホワイトが一般的で、他にはグレーやクリームなどがあります。

プーリーの最大の特徴である被毛の、お手入れ方法について紹介します。

月齢によって変化する被毛

プーリーの被毛は縄状であるため、お手入れにはかなりの労力がかかる。

成長するにつれて被毛の状態が変化するので、時期にあわせたケアが必要になる。

時期
(被毛の呼び方)
お手入方法
生後5か月頃まで
(ベビーコート)
アンダーコートが生えていないため、ブラッシングが可能
生後6か月頃
(パピーコート)
アンダーコートが生えてきて少しずつ毛がまとわりついてくるため、
ブラッシングが難しくなってくる
ブラシが使えなくなったら、人の手でブラッシングする
シャンプーを始める時期(頻度は控えめに)
生後10か月頃
(ジュニアコート)
被毛が束になって絡まり始めるため、毛玉が出来ていないか毎日の
チェックが必要
成犬になるこの時期以降シャンプーは月に1~2回が目安
生後1年半頃
(ヤングコート)
被毛が縄状に変化していき、常に絡みながら伸びていく
絡まり易いため、毎日人の手で被毛をほぐしてあげる必要がある
それ以降
(アダルトコート)
被毛が年に約10cmずつ、絡みながら伸び続けていく
フルコートになる(被毛が地面に届く)までには、約4~5年かかる

縄状の被毛を清潔に保つことが、プーリーの健康維持につながるため、こまめなケアが必要になる。

シャンプ―や被毛を乾かす手間や時間がかなりかかるので、難しいと感じたら、プーリーの対応が可能なトリミングサロンに依頼するとよい。

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子犬のプーリー

飼い方

プーリーは、日本では希少で、ほとんど見かけない犬種です。

プーリーは、特徴的な被毛の見た目から、重くて動きも鈍そうに見えますが、実は運動神経が抜群です。

牧羊犬であったプーリーは、足が速く、瞬時に方向転換が出来て、羊の背中に飛び乗るほど身軽に動くことができます。

飼う際には、牧羊犬であった名残から飼い主や家族に忠実で、守ろうとする一面があり、番犬に向いている犬種です。

プーリーの飼い方や、飼う際の注意点について紹介します。

運動が大好き

牧羊犬だったプーリーは、活発で駆け回ることが大好きなため、約30分くらいの散歩を1日に2回行うとよい。

他にも庭やドッグランなどで、思いっきり走らせたり、ボール遊びなどをして、エネルギーを発散させてあげるとよい。

寂しがり屋

プーリーは、極端に暑かったり寒かったりする地域でなければ屋外で飼うこともできるが、寂しがり屋で甘えん坊な性格であることや、ゴミや埃などが付着しやすい被毛のお手入れの大変さなどから、常に一緒に過ごして家族のぬくもりを感じられる室内飼いがおすすめ。

食事

体を動かすことが大好きなプーリーは筋肉質なため、良質なタンパク質などがバランスよく含まれた総合栄養食を与えるとよい。

フードは、年齢に合わせた量を1日に2~3回に分けて与えるとよい。

飼う際の注意点

  • 吠え声が甲高くてよく通り、吠え癖がつきやすいため、子犬の時期から無駄吠えをさせないようにコントロールできるとよい。
  • 冬の寒さには強いが、夏の暑さにはとても弱いため、夏場は終日エアコンをつけて温度や湿度、通気性の管理に気を付けて、常に水が飲めるようにしておく。
  • 活発に行動して運動能力が高い犬種であるが、一方で股関節を傷めやすい傾向があるため、肥満や過度な運動は避けたほうがよい。また、床がフローリングであれば、滑ったり足を痛めたりしないように、マットや絨毯などを敷いてあげるとよい。
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雪まみれのプーリー

プーリーは、個性的な被毛をもち、運動神経が抜群で甘えん坊な性格の、日本ではあまり見かけない犬種です。

もしプーリーを飼おうと思ったら、被毛のお手入れの手間やケアにかかる費用、運動させる体力や時間などについて充分に検討したうえで、専門のブリーダーさんなど詳しい方に相談してみるのもいいかもしれません。