スズメは、道端でチュンチュンと鳴きながら、軽快に飛び跳ねて移動する光景を目にすることがあります。
人間にとって身近な鳥である、スズメの生態や特徴、鳴き方などについて紹介します。
特徴
| 正式名称 | スズメ |
| 英語名 | Sparrow |
| 分類 | スズメ目 スズメ科 |
| 生息地 | ユーラシア大陸、日本、アメリカなど |
| 体長 | 14~15cm |
| 体重 | 25gほど |
| 性格 | 警戒心が強い |
| その他の特徴 | 一年を通じて同じ地域で生活して、移動することがない留鳥(りゅうちょう) 冬場のスズメは、寒さから身を守るために羽毛に空気を貯め込み、体型がより丸みを帯びる ことから「福良雀(ふくらスズメ)」と呼ばれていて、縁起物とされている。 寿命は野生下では3~5年、飼育下では5~10年ほど スズメは原則として、ペットとして飼育することはできない 最近は個体数が減少しているといわれている 基本的に一夫一妻制 天敵はカラスや猫、フクロウなどの猛禽類 |
| チャームポイント | 丸い体型 |


生態
スズメは、ユーラシア大陸の広い地域に生息していて、ヨーロッパやロシア、アジア、アメリカなどに分布しています。
日本では、北海道から沖縄にかけて(小笠原諸島を除く)、農耕地や市街地、山地などの人が住む地域に分布しています。
人の生活圏では、エサに困らずに比較的天敵が少ないことから、人家の近くや農耕地、市街地などに生息しています。
スズメは、季節ごとに群れの形態を変化させながら、基本的に集団で行動します。
- 春:夫婦(つがい)で行動を共にする
- 夏:巣立って間もない若鳥が10~50羽ほどの群れを作る
- 秋:子育てを終えた親鳥達が合流して50~100羽ほどの群れになる
- 冬:いくつかの群れが集まり、100羽を超える群れを作り、大群で行動することもある
身体的特徴
スズメの体は小さくて軽く、俊敏に飛び回るのに適している。
地面を歩く際には「ホッピング」と呼ばれる、両足でチョンチョンと飛び跳ねる方法で移動する。
足は細いが強く、枝や電線などをしっかりと掴んだり、瞬発的に跳躍したりできる。
クチバシの色は黒色で、イネの種子などを食べるため、太くて短い。
羽毛は密度が高いため、保温性が高く、寒い時期でも体温を維持しやすい。
スズメは、羽づくろいをする際に、尾脂腺(尾羽の付け根にある分泌腺)から分泌される油を羽毛に塗り、撥水性を高めている。
羽毛の色は、茶色、白色、黒色のまだら模様。
食性
スズメは雑食性で、イネ科植物の種子や昆虫、桜や梅の花の蜜、市街地ではパンくずや生ゴミなども食べる。

子育て
スズメの繁殖期は3~8月頃で、4~6個ほど産卵する。
母スズメと父スズメが交代しながら卵を温め続けて、約12日間でヒナが孵化する。
ヒナへのエサやりも親スズメ達が交代で行い、ヒナは生後2週間ほど経つと巣立っていく。
ヒナの羽毛はふんわりとしていて、全体的に淡い色で、クチバシの端が黄色く、尾は短い。
ヒナは巣立った後も1~2週間ほど親スズメからエサを貰いながら行動を共にして、飛び方やエサの取り方を学び、巣だって間もない若鳥の群れへ合流するための準備を整えてから、やがて完全に独立する。

砂浴び、水浴びをする
スズメは、体についた寄生虫(ダニやノミなど)や汚れ、余分な脂などを落として清潔に保つために、砂浴びや水浴びをする。
夏場の水浴びは、スズメの体温調節にも役立っている。
野鳥で砂浴び、水浴びのいずれかを行う種類は他にもあるが、スズメのように両方とも行うのは珍しいといわれている。


鳴き方の違い
スズメは鳴き方を使い分けて、仲間達にいろいろな情報を伝えているといわれています。
主な鳴き方について紹介します。
| 地鳴き | 「チュンチュン」 | 仲間との挨拶、位置確認、エサのありかを知らせる |
| 警戒音 | 「ピッ!ピッ!」 「カカカッ!」 「ジュジュジュ!」 | ①天敵がいる時などに仲間に危険を知らせる (敵の種類で鳴き分けている) 緊急性が高い:高速で繰り返す 危険度が低い:ややゆっくりめに発する ②自分のテリトリーを守る時にも発する |
| 求愛音 | 「チュルチュル」 「チュルルル」 | 雄が雌にアピールする際に発する |
| ヒナの声 | 「ピーピー」 「ピピピ」 | ヒナが親鳥にエサをねだる際に発する (天敵から身を守るため、親が巣にいない間はほとんど鳴かない) |
| 親鳥の声 | 「チュチュ」 「チュルル」 | ヒナの声に対する返事 ヒナを誘導する時の合図 その他に、上記の警戒音で危険をヒナに伝える |
種類
スズメは世界中に生息していて、約40種類以上いるといわれています。
その中でも、日本で確認されているスズメの種類について紹介します。

スズメ
日本全国(小笠原以外)に生息するほとんどのスズメがこの種類。
人家の近くや、農耕地、市街地に生息している。
頭部は赤茶色で、喉は黒色で頬に黒色の斑点がある。
雄と雌はほぼ同色で、喉の黒い模様(ネクタイ)が大きいと雄、ネクタイの色が薄くて全体的に淡い色味であれば雌といわれている。ただし、個体差があるため確実に見分けることは難しい。


ニュウナイスズメ
日本では主に本州中部以北に生息していて、冬になると西日本へ移動する。
森林や農耕地に生息していて、人里にはあまり現れない。
スズメに似ているが、頬に黒色の斑点はない。
雄は頭部や背中は赤味があり、雌は薄茶色で太い眉斑がある。


イエスズメ
ほぼ世界中に生息している種類で、都市部に生息している。
日本では、北海道で一時確認されたことがあるが、定着はしていない。
頬に黒色の斑点はない。
雄は頭部が灰色で喉から胸にかけて黒色、雌は全体的に淡い茶色で目の上に薄い眉線がある。
性格は人懐こい。


スズメは、人間の生活圏に当たり前のようにいる一番身近な野鳥です。
次にスズメを見かけた際に、その鳴き声に耳を傾けたら、スズメ達の会話が聞こえてくるかもしれませんね。