チンチラは、ネコやウサギにも同名の種類がいますが、今回はモフモフした可愛いらしいネズミの仲間のチンチラについて、種類や特徴を紹介します。
特徴
| 正式名称 | チンチラ |
英語名 | Chinchilla |
| 分類 | 齧歯目(げっしもく) チンチラ科 |
| 生息地 | 南米(アンデス山脈の標高400~2,500mの山岳地帯) |
| 体長 | 20~30cm |
| 体重 | 400~600g |
| 性格 | 警戒心が強い、賢い、繊細、人懐っこい、きれい好き |
| その他の特徴 | 1300年以降に南米に住んでいた「チャンチャ族」という部族名が名前の由来といわ れている 夜行性で、夕方から早朝まで活動して、日中は岩の隙間に潜んでいることが多いが、 昼に活動することもある 高温多湿は苦手で、視力はあまりよくない 活動しやすい最適な気温は15℃~22℃ 睡眠時間は1日12時間ほどだが、常に警戒しているため眠りは浅い しっぽの長さは約15cm 全ての歯は一生伸び続けて、前歯は黄色や橙色をしている 鳴き声を出すが、基本的には静か 寿命は野生下で5~6年、飼育下で10~15年ほどで、他の齧歯類と比べるととても長い 天敵は、キツネやイタチ、フクロウやヘビなど |
| チャームポイント | フワフワした被毛、ずんぐりとした丸い体、小さい足、つぶらな瞳 |

生態
チンチラは、アンデス山脈の寒冷な乾燥地帯に生息しています。
岩間を巣穴として利用して、10~100匹の群れで生活しています。
寒さや乾燥から身を守るために、様々な特徴があります。
身体的特徴
チンチラは、雌が雄よりもひと回り大きい傾向がある。
前足、後足はともに指は4本あり、小さな爪がある。前足は小さく、2つの偽指と呼ばれる肉球が突出した部分があり、偽指を親指のように使い、食物を器用に掴んで食べられる。
後足は跳躍力が発達していて、1m以上の高さまで垂直にジャンプすることができる。
こうしたジャンプ力は、岩間を移動する際に役立つ。
耳が丸くて大きいのは、外敵から身を守るためと、仲間とのコミュニケーションをとるためといわれている。
聴覚が発達しているため、音の刺激に敏感な一面もある。
被毛
チンチラの被毛は、細く滑らかな肌触りで、美しい光沢があり、最高級の毛皮といわれる「世界三大毛皮(セーブル、チンチラ、リンクス)」のうちの1つとして知られている。
被毛の色は、主に背側が灰青色で、腹側は白色を帯びている。
被毛は二層構造になっていて、内側にアンダーコート、外側にガードヘアが生えている。
被毛に光沢があるのは、皮脂腺から「ラノリン」と呼ばれる脂が分泌されるためで、皮膚の乾燥や被毛の汚れを防ぐ効果がある。
チンチラは、被毛が絡まないように野生下では火山灰などで砂浴びをして余分な皮脂を取り除き、美しい被毛を保っている。飼育下でも、1~2日に1回の砂浴びが必要。
被毛の長さは2~3cmほどで、1つの毛穴から50〜100本ほど密生している。
外敵に襲われると、被毛が部分的に抜けることがあり、「ファー・スリップ」と呼ばれている。
以前からチンチラの毛皮は、アンデスの原住民が身に着けていたが、後にスペイン人によって現地が征服されると、その上質な被毛から作られる毛皮がヨーロッパの市場に出回るようになり、高価な取引となる毛皮用として現地の人々に乱獲されていき、チンチラの生息数が激減して、1900年代初頭には絶滅寸前にまでになった。
現在は絶滅危惧種に指定されており、捕獲や商業用の狩猟が禁止されていて、保護活動が行われている。
野生のチンチラは、チリの標高1000m前後にある保護区に、現在数千頭が生息しているのみといわれているが、ペットとしてのチンチラは、繁殖によりその数を増やしている。
長いヒゲ
チンチラの長いヒゲは、岩の巣穴の中で物を認識したり、風向きや風力を把握したりするための重要な感覚器官である。
また、しっぽの長くて硬い毛も、ヒゲと同様に感覚器官としての機能があり、岩場を移動する際にバランスを取るのにも役立っている。
食性
草食性で、野生下では植物の葉や茎、根、樹皮、サボテンなどを食べる。
生息地は乾燥地域であるため、野生下での水分補給は、岩についた夜露や雪解け水などから摂取して、飼育下では個体差はあるが、給水ボトルなどで1日に20〜60ml程度の水を飲む。
飼育下では乾燥牧草やペレット、乾燥野菜やドライフルーツなどを食べる。
繁殖
野性下では生息地により、特定の繁殖期があるといわれているが、飼育下では年間を通して繁殖が可能である。
妊娠期間は105~118日ほどで他の齧歯類より長く、1度に1~5頭(平均約2頭)ほど出産する。
産後間もない赤ちゃんチンチラは、体重が30~50gで、目が開いて被毛が生えた状態で生まれてくる。
授乳期間は1~2ヵ月ほどで、雄は6~8ヵ月、雌は4~5ヵ月で成体になるといわれている。
種類
チンチラは、3種類に分類されていますが、ペットとして流通しているのは、ほとんどが「オナガチンチラ」といわれています。
オナガチンチラ
チリの固有種。
タンビチンチラよりも、比較的標高の低いエリアに生息している。
現在、ペットとして流通しているのは主にこの種類。
コスチナチンチラ
野生下でわずかに生息しているといわれているが、生態については定かではない。
タンビチンチラ
アンデス山脈の標高4000~5000メートル以上の高地(チリ、ボリビア)に生息している。
かつては、ペルーやアルゼンチンにも生息していたといわれている。
名前の通り、短いしっぽと小さな耳が特徴。
寒冷地に生息しているため、オナガチンチラよりも密度の高い被毛を持っている。
チンチラが乱獲された際に、まず狙われたのはこのタンビチンチラだったといわれている。
一時絶滅したとされていたが、2001年に生息が確認されている。
カラー(被毛の色)による分類
飼育用のチンチラは、ほとんどがオナガチンチラで、被毛のカラーごとに分類されている。
< 主なカラー > ※太字は希少性が高い種類
- スタンダードグレー(ノーマルグレー)・・・一般的なカラーで、体全体が灰色、腹部は白色
- エボニー・・・体全体が黒色
- バイオレット・・・体全体が薄紫色で、腹部は白色
- サファイア・・・バイオレットより、青色や灰色が強く、腹部は白色
- シナモン・・・体全体が薄茶色で、目は赤色
- ベージュ・・・体全体が薄茶色で、目は黒色
- ホワイト・・・体全体が白色で、灰色が混ざることもあり、目は黒色
- アルビノ・・・体全体が白色で、目は赤色
- ホワイトモザイク(パイド)・・・体全体が主に白色で、頭や背中、腹部に灰色が混ざる
- ブラックベルベット・・・体全体が黒色で、腹部は白色
- ブラックパール・・・体全体が黒色で、腹部は白色で、色の境界線がはっきりしている
その他にも多くのカラーがある。

チンチラは、見た目の可愛らしさに加えて、賢い一面があり、ペットとして人気があります。
もし飼うとしたら、チンチラの生態をよく知っておくと、チンチラに優しい環境で飼育できるかもしれません。