アマリリスは、色彩豊かでユリに似た大きな花を咲かせて、華やかな印象を与えます。
そんなアマリリスの特徴や種類について紹介します。
特徴
科名/属名 | ヒガンバナ科 ヒッペアストルム属 |
英語名 | Amaryllis |
生育サイクル | 多年草 |
開花期 | 4月~6月(春咲き)、10月(秋咲き) |
色 | 赤、白、黄、紫、ピンク、オレンジ、複色 |
原産地 | 南アメリカ |
おすすめの環境 | 日当たりと風通しが良い場所 |
その他の特徴 | 花茎は太く、中は空洞になっている アマリリスには球根、花、葉に「リコリン」が含まれているため、取り扱いには注意が必要 誤って食べると、下痢や嘔吐、血圧低下などが生じることがある ペットを飼っている場合は、ペットも誤食しないよう注意する必要がある 球根を選ぶ際は、丸々とした大きなものを選ぶとよい アマリリスが生育する適温は、約20~30℃で暖かくて乾燥した気候を好む |
栽培のコツ | 庭植えは、水やりは夏の乾燥が続く時以外は、降雨に任せてほぼ不要 鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをする 夏場の直射日光は葉を傷めるため、半日蔭に移動させたほうがよい また、梅雨の時期は雨に当たりすぎると弱るため、軒下などに移動させるとよい 球根を植え付けて水やりをした後は、水やりの頻度を控えめにして乾燥気味に管理する 葉が出てきたら、土の表面が乾いた時に土を湿らす程度にして、芽が出てきたら、土の 表面が乾いた時に水やりをする 品種にもよるが、アマリリスの耐寒温度は約5℃のため、冬場の温度管理にも注意が必要 < 冬越しの方法 > ・球根を掘り上げる場合 寒さに弱い品種は、寒くなり葉が枯れてきたら、葉の付け根から切り取り、冬の最低気温が 約6℃を下回った頃に、球根を掘り上げて暖かい室内で乾燥させた状態で保管する ・球根を掘り上げない場合 温暖な地域で球根を掘り上げない場合、鉢植えは気温が7℃以上で土が凍らない場所に置いて 乾燥させた状態で保管して、庭植えは盛り土や腐葉土を被せたり敷き藁などをして防寒対策 をする |
花言葉
全体の花言葉と花の色ごとの花言葉があります。
全体 | 誇り、輝くばかりの美しさ、おしゃべり、内気 |
赤 | 輝くばかりの美しさ、すばらしく美しい |
白 | 内気 |
黄 ピンク | おしゃべり |
紫 | 強い虚栄心 |
種類
アマリリスは、「ホンアマリリス属(2種/南アフリカ原産)」と「ヒッペアストルム属(約90種/南米原産)」の2種類に分けられています。今回ご紹介しているヒッペアストルム属は、もともと同一のアマリリス(ホンアマリリス)属にありましたが、現在は別の属として分類されています。一般的にアマリリスとして出回っているものは、ヒッペアストルム属の品種です。ヒッペアストルム属をアマリリス属と呼ぶ場合もあるため、混乱を招くこともあるようです。
ホンアマリリス属の名前の由来は、ホンアマリリス属の学名が「Amaryllis」であるため、”本当のアマリリス”という意味からきています。ホンアマリリス属の「ベラドンナリリー」は、夏から初秋にピンク色や白色の花を咲かせる品種ですが、その流通数は少ないといわれています。
アマリリス(ヒッペアストルム属)は、品種改良により数多くの園芸品種があり、通年切り花として市場に出回っていて、フラワーアレンジメントなどにも人気があります。
代表的な品種をいくつか紹介します。
シロスジアマリリス
ブラジル原産。草丈は約50cmで、花径は約10cm。花色は白色で淡いピンク色の不規則な網目状の筋が入り、中央に白く太い線が入る。葉の中央には白い線が入る。花期は10月頃。

ヒッペアストルム・パピリオ
アマリリスの原種で、ブラジル南部が原産地。薄い緑がかった白色の花弁に赤い筋が入る、春咲きの品種。花の形が蝶に見えることから、別名で「バタフライ・アマリリス(Butterfly Amaryllis)」とも呼ばれる。

アップルブロッサム
草丈は約70cm。花色は薄いピンク色。花径は約20~25cmの巨大輪で、一重咲き。花期は4月~6月。

レッドライオン
草丈は約30~60cm。花色は赤色。花径は約20cmの大輪で、一重咲き。花期は4月~7月。真っ赤な花弁の様子がライオンのたてがみに似ていることが名前の由来。

アマリリスは、取り扱う際には注意が必要ですが、魅力的な美しい花を咲かせます。切り花を生けたり、実際に育てたりして、アマリリスのもつ華やかな雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか。